JOURNAL

The immortal things



コレクションをまたいでつくり続ける、定番と呼べるプロダクトがキャプテン サンシャインには複数ある。
それらは新しいものづくりと同じくらい重要で、デザイナーの児島晋輔がなくてはならないと感じ、こだわってきたものばかり。
トレンドが目まぐるしく移ろって、価値観が日々更新される現代でも色褪せない洋服たち。
ベーシックではなく、自分たちが考えるスタンダード。そのいくつかをご紹介。



Photograph_Kengo Shimizu
Styling_KAPTAIN SUNSHINE
Hair & Make-Up_Taeko Suda [ende]
Edit & Text_Rui Konno
Production_Ryo Komuta [Rhino inc.]


「ウールのようですが、100%コットンのハイゲージニットです。少し強めに撚糸したオリジナルで、肌離れの良いさらっとした質感が日本の夏でも快適です。このシリーズにはロングスリーブやスキッパー、ポロタイプもあって、これはその中で一番新しい形。家庭で洗えて、洗濯を繰り返すうちに風合いが変わっていくのも個人的に気に入っていて、よく袖を通しています。Tシャツ感覚で着てほしい、春夏のエッセンシャルです」(児島)


原綿はスーピマコットン。繊維の中に空気を含む空紡という手法で紡績した糸で編み立てていて、少しだけ硬質でドライな質感。それでも肌に触れて心地良いのは超長綿ならでは。適度な厚みのある18ゲージで、着丈に対して幅が広めのリラックスしたシルエット。


「キャプテン サンシャインとしてのフラッグシップデニムパンツ。今ほどヴィンテージデニムの値段が上がってしまう前、サイズの大きいジーンズの需要はまだ少なくて手が届く存在でした。僕はそんなふうにかなり大きめのジーンズのウエストをギュッと絞って穿いていたシルエットが好きで、そのバランス感をこのモデルにも取り入れ、整えています。’40年代のアメリカ製のデニムを深掘りしながら、素材も原料から開発しました。デビューの際に何度もサンプルをつくり直して完成して以来、一度も形は変えていません」(児島)


ジップフロントで少しテーパードした、アメリカの東海岸を感じるジーンズがリファレンス。生地は岡山県内で力織機を使い生産される13.5オンスデニムで、ネップが多めで毛焼きなしという独自のもの。ステッチだけを外側に出し、レザーパッチは内側に設けるという仕様は静かな意思表示。


「細番手のシルク100%でデイリーに着られるTシャツをつくりたくて、シルク一筋の老舗会社を訪ねました。そこの社長はとても研究熱心で、本来水洗いが向かないシルク素材に糸の段階でウォッシャブル加工をしたり分子レベルの調整をかけたりと、試行錯誤してくださいました。そうやって完成した究極のシルク天竺素材で、普通に洗濯ができます。シルクは繊細で簡単にフィブリルといって白化していくんですが、この素材はまるでコットンのよう使えます。僕は気に入りすぎ、洗いすぎたために私物のものは許容を通り越し、少し表面起毛とぬめりが出てきました。その表情も最高です。春夏秋冬、一年中着用している必需品です」(児島)


一見オーセンティックなコットンのようで、さりげなくニュアンスを異にするシルク天竺のクルーネックT。ゆったりとしたシルエットで引き立つドレープに、コットンにはない上品さが漂う。吸湿・放湿性に優れていて機能的にも理にかなった、日本の知恵や技術が詰まった夏の定番。


「生地は細番手のコットンとシルクを交織したツイルです。旧式の織機にかけてゆっくりと織り上げたことで空気を含んだとても柔らかい質感になっています。芯地なども調整しながら柔らく、そして軽く仕上がるようにとても気を使って縫製しているのでリラックスして着てもらえると思います。本来はなめらかで繊細な生地だけれど、製品で洗いをかけているのでツヤは控えめ。表面にさりげない陰影がつく、奥行きのある上品な質感です」(児島)


ドレスでも通用するような上質な素材と運針の細やかな縫製を用いながらデイリーに着られるものを、とデザインされた1枚。シルクと超長綿のギザコットンを交織した生地は上品でも繊細すぎず、ゆったりとしたシルエットも手伝って美しいドレープを生む。


「モカシンなどのボリュームのある靴からぺたんこなレザーシューズまで、何にでも合わせやすくて個人的にもすごく重宝しているスラックスです。アウトツープリーツで、比較的腰回りはゆったりとした形。ハイライズド気味の股上から、裾までストンと落ちるようなイメージの、ナチュラルなストレートシルエットです」(児島)


かなり繊維が細いスーパー140’sのウールを使ったポプリン製のスラックス。高密度ながら薄手で通気性もよく、さらりとした肌触りなので裏地は設けずより軽やかな穿き心地に。選択肢が限られがちな夏場でも取り入れやすい、汎用型の万能ボトムス。

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